Fine 彼女は気まぐれな小悪魔
カラァァ~~ン....
「マスター、今日も来ちまったよ...。」
そこは路地裏にひっそりと構える秘密のバー。
「また、女の子を泣かせてきたのかい?」
「ふ...そんなつもりは無いんだが...」
「いつものかい?」
「あぁマスター、いつもの.....
ジャック・ダニエル・カールを一杯頼むよ..。」
えぇ~~~!!!!!
そんなカクテルありですか!?
きっと「のんぎぃー’s Bar」のオリジナルだと思いますけど
.....飲みたいくないですね....。
あ、みなさん、こんばんは~♪
いきなりダンディーなオープニングですみません。
今日も「のんぎぃー’s Bar」で一杯やっている
ほろ酔い気分の、のんぎぃーです。
え? 「のんぎぃー’s Bar」をご存知じゃないですか?
まぁ、秘密の隠れ家的なバーですからね。
以前いらっしゃっても忘れてしまった方もいるでしょうから、
ちょっと、こちらをご覧下さい。
はい、思い出して頂けましたか?
閉店間際に終止線の説明をさせてもらいましたよね。
その時に、「Fine」(フィーネ)って出てきましたけど、
今日は、その「Fine」(フィーネ)の変則的な使い方を
取り上げてみたいと思います。
「Fine」(フィーネ)...これもイタリア語読みです。
曲の終わりを意味する言葉ですね。
間違っても英語で「ファイン」なんて読んじゃダメですよ。
曲の最後に「良くできました♪」
なんて楽譜に言われても困っちゃいますからね。
さて、この「Fine」なんですけど
ご存知のように曲の最後を表す記号ですが
面白い事に必ずしも譜面の最後にあるとは限らないんです。
え? どういう事?
って、思いますよね?
反復記号との組み合わせで、
こんな場合も出てくるんです。
こういう時でも、曲の終わりは「Fine」の部分です。
見た目上の最終小節ではありませんから気をつけてくださいね。
こういう時には反復記号(この場合はD.C.です。)の近くに
「al Fine」(アル・フィーネ)と表記されます。
「al」はイタリア語で「a」と「il」が結合したもので、
英語で言うところの「to the」にあたります。
つまり、またまた例によってイタリア語だとそのまんま
「Fineに行きなさい」という事なんですね。
なんか、この前のcoda姉妹の件といい、
イタリア人大活躍ですね。
さて、そんな訳でして
「D.C. & al Fine」の進行はこうなります。
どうです?
曲の終わりは「Fine」、
譜面で書かれている最後の小節じゃなくても
「Fine」があるところが曲の終わりなんだって
なんとなく分かってもらえましたか?
おや?
そろそろ「のんぎぃー’s Bar」も閉店の時間のようです。
「マスター...彼女は今日は来ないのかい?」
「うん?誰のことだい?」
「この前ここで知り合ったブロンドの娘さ。」
「あぁ、Fineちゃんの事かい?」
「あぁ、そう、Fineって名だったな..。
閉店の時間にここで待ってるって言われたんだが....」
「あぁ、彼女なら1時間前に来て帰ったよ。
彼女、ああ見えて気まぐれだからね。
いつも閉店の時間に来るとは限らないのさ。」
「....そうかい...。
マスター、また来るよ....。」
そう言って男は飲みかけのカクテル
「ジャック・ダニエル・カール」を飲み干して家路につくのでした。
心無しかいつもより乾いた響きのドアベルの音を残して....。
さてと、僕もそろそろ帰る時間ですね。
あ、マスター、ウーロン茶代ここに置いておきますね♪
それではみなさん、また次回のトピックでお会いしましょう~♪
今日の一言
「Fineちゃん 無邪気な顔して 罪な娘だ
最後に来るとは 限らない」
by のんぎぃー’s Bar のマスター
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