C型から繋がるD型、そしてE型へ

みなさん、こんにちは。
平成があと数日で幕を閉じますね。

みなさんにとっての平成はどんな時代でしたか?
令和はどんな時代になっていくんでしょうね。

それでは、平成最後のトピックに入りたいと思います。

あ、そうそう、前回はC型のお話でした。
お忘れな方、チェックされていない方はこちらもお読みください。

A型の先につながるC型

G型とE型は「6弦ルート型」、A型とC型は「5弦ルート型」でした。
今回お話するD型はちょっと変わった4弦ルート型になります。

D型コードフォーム

Dのコードフォームはローコードの中でも特徴的で覚えやすく、多用されるコードフォームではないでしょうか。

構成音の並びはこのようになっていまして、ルートが開放弦の4弦にあります。

Dがルートで、F#がM3(長3度)、AがP5(完全5度)です。

2弦もルートなんですけど、4和音になった時には7thや6thの音になりますので、便宜上4弦ルート型ということで覚えておいてください。

D型は6弦ルート型と5弦ルート型の橋渡し

D型フォームはC型フォームの先(ヘッド側)にありまして、お互いに共有している部分があります。

そこを把握しておくとD型とC型の連携がスムーズになるので、ぜひ覚えておいてください。

オクターブ上で見てみましょう。
まず、こちらがC型フォーム。

こちらがD型フォーム。

これだけ共通している音があるんですね。

それぞれのフォームを並べてみるとこんな感じです。

(低) D – C – A – G – E (高)

D ケイジ? ちょっと読みにくいですね。

え? 何か覚えやすい方法はないのですかって?

実はあるんですよ~。

D型はですね、さらに先に行くとE型に繋がる位置にあるんですよ。

ちょっと見てみましょうか?

こんな感じで、E型の4弦のルートに繋がるんです。

D型フォームを挟むことで、5弦ルートのC型と6弦ルートのE型が繋がりました。

このように、D型フォームはE型とC型をスムーズにつなぐ橋のような使い方ができます。

これ、実際に使ってみると実感できると思うんですけど、意外に重要なポイントだと思います。

C、A、G、E型って覚えやすいし使いやすいと思うんですけど、このD型ってなんか覚えにくいので後回しになることってあるんじゃないかと思うんですよね。

そのせいで使えるポジションが限定されてしまって、どうにも演奏の幅が限られてしまって窮屈な想いをしている場合もあるかもしれませんので、そんな時には、このD型のことを思い出してみてください。

さて、D型フォームで橋がかかったことで、覚えやすい方法にいってみましょう。

ケイジッド・システムで繋がる輪

はい! これで5つのコードフォームで1オクターブの範囲を網羅することができました。

しかも、この並びはループになっているので、指板がある限り延々と続けることができます。

(低) // – C – A – G – E – D – C – A – G – // (高)

順番を覚える際には、Cから読み始めると英語で言うところのCAGED(ケイジッド 意味:カゴに入れられた)という単語になるので、ケイジッド(/ケイジド)・システムと呼ばれています。

コードとスケールは密接に絡み合っていますので、スケールで指板上を左右に移動していく時にも、CAGEDの順番を頭に入れておくと、今自分がどのポジションにいて、どんな音の並びになっているのか見当がつくようになります。

覚えやすい上に、実戦でも役立つのでとっても便利。

今までこのブログでコードフォームとスケールのコーナーを読まれてきた方でしたら、CAGEDという言葉を覚えるだけで、コードとスケールが同時に繋がっていくのがご理解いただけると思います。

指に覚えさせるまでは練習と時間が必要ですが、少なくとも、音がどう繋がっているのかイメージができるようになってきているのではないでしょうか?

ぜひぜひ「CAGED」という単語を覚えて、あなたの演奏に活かしてください。

「CAGED」という5文字を覚えるだけで、今までコツコツと覚えてきた個別のポジションが、パッと結びついて見えてくるようになるなんて不思議ですよね。

D型コードフォームの分析

それでは、D型コードフォームの中にどのように3和音が含まれているのか見ていきましょう。

【基本形】
なんと、このフォームには基本形がありません!
なんて大胆なフォームなんでしょう。

【第一転回形】

…こんなに低い音域だと、ちょっと、使いづらいですね、

【第二転回形】

D型フォームって、1~3弦を使う場面が多いと思うんですけど、それって第二転回形の響きだったんですね。

D型フォームは、A型フォームを4弦からスタートしたものなので、3&4弦でパワーコード(1度&完全5度)が使えますけど、音域が高くてパワーって感じじゃないのであまり使わないですね。

D型フォームに対応するメジャーペンタトニックスケールとメジャースケールはこのようになっています。

もしかしたら使う機会の少ないポジションかもしれませんが、このポジションを使えるようになっておくと圧倒的にプレイの幅が広がるので、頑張って指に覚えさせてみてくださいね。

さぁ、これでメジャースケールとメジャーペンタトニックスケール、メジャートライアド(3和音)は把握できました。

これって、凄いことなんですよ。
この3要素を抑えておくだけでも演奏の可能性、自由度は段違いに向上します。

辛抱強く読み進めてきてくださった方、これは一生の財産・武器になりますから、胸を張ってさらに使い慣れていってくださいね。

令和 ~新しい時代の幕開け~

新しい時代が始まりますね。

僕は昭和生まれのおっさん世代なので、ちょっと昭和に似ている令和という時代に親近感を覚えます。

たまたまではありますけど、平成の締めくくりとメジャーコードのコーナーの締めくくりが重なったのが感慨深いです。

次のトピックは令和第一弾となりますね。

マイナー編に行こうかと思ってたんですけど、新しい時代早々に物悲しい響きの短調というのもねぇ、どうかと思いますよねぇ。

なので、令和最初のトピックはメジャーの4和音に行ってみるのもいいかもしれませんね。

メジャートライアドを覚えてしまえば、メジャーの4和音は難しくありません。

いきなりお洒落なサウンドになるので、弾いていて気持ちが良いですよ。

まだ、メジャー4和音に決まったわけではないのでなんとも言えませんけど、次のトピックは新しい時代でお会いしましょう!

あ、そうそう、古き良き(?)僕の少年時代を懐かしむ意味でもこんな音源を作ってみました。

オリジナルのボッサ曲をファミコン風にしてみたんですけど、いかがでしょうか?

少しでも楽しんでもらえると嬉しいです。

ファミコンって3音+ノイズしか同時に使えないんで大変でしたけど、とても勉強になりました。

コードの知識があると、ギターの演奏の幅が広がるだけでなく、一般的に複雑なコードと言われているボッサでも音楽的に音数を少なくすることができるようになるんだなって手を動かしながら実感しました。

演奏だけでなく、DTMでも役に立つ知識ですので、ギター弾きさんだけに限らず、ボカロPを目指す方、DTMerさんを目指す方も、ギターのボイシングの際に役立ててみてくださいね。

平成の時代をお付き合いくださってありがとうございました。

そして、令和でもよろしくお願いいたします。

それでは、新しい時代でお会いしましょう~!

(良いお年をお迎えください~じゃなくて、良い時代をお迎えください~になるのかな?)